日本の淡水ルアーフィッシングの中で、ライギョゲームというと少し特殊な釣りとして位置しています。
その理由としては、ライギョの数が少なくなっており、ライギョゲームが出来るフィールドも減ってきていることに関係しています。
しかし、釣り方やライギョが居る場所の知識を持てば、誰でも楽しめるエキサイトフィッシングです。
今回はそんなルアーでライギョを釣るライギョゲームのご紹介です。
野池で釣れるライギョとは?
ライギョとは、日本に生息が確認できているカルムチー・ライヒーなどのタイワンドジョウ科の魚の総称。
日本に最も多く生息しているのはカルムチーという種類であり、北海道と本州・四国・九州に生息しており、体長さは90セン程にもなり、1mを超える個体も確認されているような大型魚です。
性格は獰猛であり、腹を空かせた状態であればカエルや魚・ネズミやザリガニ、時には鳥なども捕食するハンターです。
しかし、反面臆病で神経質な面もあり、人間の姿を見るとすっといなくなることもしばしば。
ライギョに気づかれずにルアーを食わるというゲーム性とエキサイティングなファイトが楽しめるルアーフィッシングのナイスターゲットです。
ルアーでライギョを釣るシーズン
ライギョが釣れるシーズンはだいたい4月から10月くらい。
特に、梅雨明けから夏にかけてがベストシーズンになります。
熱い中、エキサイティングなライギョゲームは体も心も熱くなるので熱中症などには十分気を付けましょう。
ライギョが釣れるフィールド
【野池】
藻や水性植物に覆われたような野池はライギョをルアーで狙う絶好のフィールドです。
全面が覆われたような野池でなくても、ところどころを水生植物で覆われたような野池であれば期待大。
ただ、水が頻繁に抜かれているような池は望み薄なので情報収集も行いたいところです。
【用水路】
街中を流れる用水路から、田舎の畑の横を流れているような用水路まで、流れがきつくなく、ある程度の水深があればライギョが居る可能性があります。
用水路には野池のようなカバーはないのでオープンエリアの釣りとなります。
野池とはまた違った攻め方が必要になってきます。
ルアーでライギョを釣るタックル
ルアーでライギョを釣るタックルは、身近な淡水魚狙いのタックルでも特に強いタックルが必要となります。
なぜなら、生い茂る草の中で掛けたライギョを草ごと引っ張り上げる必要があるからです。
では、どのようなタックルを用意すれば良いのでしょうか。
【ロッド】
8フィート前後のライギョゲーム専用ロッドがおすすめ。
一般的には生い茂るカバーの濃さでロッドの強さを使い分けますが、硬ければ硬いほど引っこ抜きやすいですが、ルアーを投げにくく、柔らかいほどルアーを投げやすいが、引っこ抜きにくくなります。
行くフィールドとのバランスが大切です。
【リール】
リールは剛性なベイトリールを使用します。
一般的にブラックバスで使用するようなリールを使うとパワーゲームの際に壊れる可能性があります。
おすすめはカルカッタコンクエスト300です。
剛性で尚且つ飛距離も安定しているライギョゲームでも大活躍のリールです。
【ライン】
ラインは必ずPEラインを使用します。
理由としては引張強度がフロロやナイロンよりも強く、伸びが少ないとからです。
号数は10号前後が一般的です。
【プライヤー】
ライギョは鋭い歯があり、非常に硬いです。
そんなライギョの口に掛かったルアーを外そうとすると思わぬケガをする恐れも…
かならずプライヤーを使用して外しましょう。
【偏光グラス】
ルアーをライギョで狙う際、意外とライギョが見えていたりします。
そんなライギョをより観察しやすく、また、フィールドの状況等がわかりやすくなる偏光グラスはかなりおすすめ。
自分の目を守る為にも、釣果をあげる為にも偏光グラスは必需品です。
ライギョを狙うおすすめルアー
【フロッグ】
ライギョゲームで使用するルアーは、主にフロッグと呼ばれるカエルをモチーフにしたルアーが一般的です。
ルアーでライギョを狙う際は、もちろんオープンウォーターでの釣りもありますが、生い茂る草の中を攻めることも多くあります。
そんな生い茂る草の中に投げ入れても草などに引っ掛かりにくいというのがフロッグの最大の利点。
もはやフロッグ無しではライギョゲームは成立しないといっても良いくらいです。
また、ライギョはカエルが大好き。草に引っ掛かりにくく、ライギョの大好きなカエルルアー、それがフロッグです。
【ワーム】
ザリガニをモチーフにしたクロー系ワームでブラックバス釣りをしていても、たまにライギョが掛かることがあります。
フロッグばかり使って飽きたという人はクロー系ワームのテキサスリグなんかをカバーに打ち込んでみるのも良いかもしれません。
ただ、ライギョ釣りでワームを使うのはあまり一般的ではありません。
ルアーでライギョを釣るルアーアクション
【カバーの上でのルアーアクション】
カバーがある場所でライギョを釣るには、まずカバーの上にはルアーがあるという事を水中のライギョに気づかせないといけません。
フロッグを移動距離の抑えた首振りアクションをさせて水面に波紋や音を出すようにし、ある程度アピールしたら動きを止めて食わせの間を作ってやります。
イメージとしては、葉っぱの上を移動し、途中で一休みするカエルです。
ライギョにフロッグの位置を正確にわかってもらえるように遅すぎず速すぎずのスピードでアクションさせて、カバーの切れ間でポーズ。
そうするとカバーの下からライギョがアタックしてきます。
【オープンエリアでのルアーアクション】
オープンエリアでライギョを見つけた場合は、ライギョの目の前にルアーを落とすのではなく、少し後ろに投げて落としてやります。
そこからルアーをライギョの目の前まで持ってきて、ルアーにアクションを加えます。
イメージとしては水面を泳いでいたカエルが偶然ライギョに出会ってしまったというような感じです。
目の前をアクションしながら通しても食わないライギョには、目の前でルアーをシェイクさせてピクピクとアクションさせると効果的です。
ルアーでライギョを釣るワンポイントアドバイス
【フッキングのコツ】
ルアーでライギョを釣る際、難しいポイントとしてあげられるのがフッキングです。
ライギョがルアーを食べて合わせてみたけど、ルアーだけすっぽ抜けた、ルアーを食べる前に合わせてしまった等、フッキングに関係するミスはよくあるものです。
ライギョがルアーにアタックしてきたら、すぐに合わせるのではなく、一呼吸おいてルアーがライギョの口の中に入るのを待ち、体全体を使ってライギョの固い口を貫けるようんいパワフルにフッキングしましょう。
ルアーでライギョを釣る注意点
【産卵絡みの個体は狙わない】
地域際はありますが、ライギョは5~8月頃に産卵期を迎えます。
個体数の少ないライギョを、産卵の大事な時期に釣り上げてしまい、体力を使わせるなどの行為は、マナー違反となってしまいます。
その為、産卵や子育て中のライギョは狙わずにそっとしておいてあげましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました